人面瘡 感想
第1巻第4話「人面瘡」(秋田文庫)
このお話もかなり有名。多くの人のトラウマになったであろう回。
【あらすじ】
顔が腫れあがり、化け物のようになってしまった男が元の顔に治してくれとブラックジャックを頼る。しかもこの人面瘡は自分の意思に反して喋るのだという。ブラックジャックは人面瘡など信じないという様子で顔の整形手術をする。
後日、治療代を受け取りにブラックジャックが男を訪ねると、男は自分が殺人犯で指名手配されていることを明かし、ブラックジャックを殺そうとする。男がピストルを向けた瞬間、男の顔はムクムクと腫れ上がり、再び人面瘡が現れる。パニックになった男は崖から落ちて死亡する。
【感想】
なんとも恐ろしい話。
人面瘡初登場の大きなコマ、怖すぎて忘れられない。ビビりながら読んでた。ブラックジャック先生のすごいところは、化け物みたいな顔の患者が来ても決して気持ち悪そうにしないこと。人面瘡の顔を見て、驚きはしていたけど嫌な顔はしていない。(人面瘡、という言葉に怪訝な表情だったが、それはフィクションのような病名に対してのリアクション。)
当たり前のことかもしれないけど、こういうお医者さん、いいな。
にしても先生はやっぱり自らを危険にさらしすぎだよ。笑
殺人犯に向かってお前は殺人犯だろうとか言ったら当然殺されるって。しかもめっちゃドヤ顔で言うし。
このお話、最後のコマもいい味出してる。
「もしかしたらこの男の良心の顔だったのかもしれない」
後ろ姿だからどんな顔をして言っているのか分かりかねるが、読者の想像に委ねるということかな。
虚無顔だろうなあ。
自分が治さなければ男は死ななかった(かもしれない)のだから。
今回はピノコがいなくて良かったかもしれない。ピノコがいたら患者の顔見て怖い怖いって喚きそう。あれ、OVAではピノコいたはずだけどどうなってたんだっけ、、、。